そして、技術開発は紆余曲折ありながらも進み、新たな工法と、それを検証するための生産検証機を製作し、パートナー企業へ納入することができました。
しかし、事業としては、うまく軌道に乗ることはありませんでした。
これまで私たちが取り組んできた新規技術開発は、あくまで既存事業への貢献に留まっていました。
一方、今回の取り組みは違いました。
初めて、「顧客への販売」まで含めた形で、新規技術開発と新規事業開発に取り組んだのです。
この事業の振り返りをするうえで、少しお伝えしたいことがあります。
私はその後も、技術者として新規事業開発に取り組んでいました。
そんな中で、経験や勘だけで進めていくことの限界を感じ、中小企業診断士を目指して勉強を始めました。
中小企業診断士の2次試験では、実際の企業事例をもとに、課題を整理し、改善策を考える訓練を繰り返します。
私はその事例を読みながら、
「私たちも、そうだったな……」
と、自分自身の経験と重ねて考えていました。
単なる資格試験の勉強というより、これまで現場で感じてきた苦労や失敗を、改めて整理し直していくような感覚だったのです。
そしてその過程で、私は、この新規事業の失敗につながる多くの気づきを得ました。
もし今の私が、当時の自分に助言できるなら、次のように伝えると思います。

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